何かと不安の多い、不穏な時代が訪れる予感が渦巻いている。気候変動、民主主義の危機、資本主義による息苦しさ、どんどん長くなる人生、どんどん肥大化する夢。私たちは大きな問題に直面しているようだ。そんな時に音楽はどんな意味が持てるのだろうか。振り返ってみれば、僕もたくさん不安と対峙してきた。その度にいろんな曲が僕を前に向かせてくれた。年の終わりにそんな曲を今回は紹介したい。
まずはBob Marleyだ。Bobの声はいつだって愛に満ちている。怒りから溢れでた曲を歌っているときにも声には愛が満ち満ちて、にじみでている。中学生の頃、「No woman, no cry」の最後のほうの「Everything’s gonna be alright」というフレーズには本当に何度も救われた。そう、みんなうまくいく、大丈夫。今日はこの曲じゃなくて、意思が立っているかのようにまっすぐ直立し、右手を掲げ、緩やかに揺れながら、現状への怒りと未来への希望と人々への愛がまじりあった魂をぶつけてくる。テレビでライブ映像を見たときに本当に心を動かされたこの曲を。
Apple Muisc
Amazon
さて、僕には今でも夢はあるのか?人間を人間たらしめているのは、遊ぶことと夢を見ることだと思っている。
たとえでっちあげたような夢も
口から出まかせでもいい
現実に変えていく
僕らはそんな形
この歌の言葉は僕を強く夢に向かわせてくれる、はったりでもいいので何かを思いついたらそれをやってみる、それを現実に変えていき続けたい。そこに特に理由はいらない。あえて言えば、僕が生きているからだ。
「バーム・クーヘン」The HIGH-LOWS新しい何かがやってきそうだ。実は不安はそこから生まれるのかもしれない。新しいものがやってくるのを面白いと思うか、怖いと思ってしまうのかをわけるのは何だろうか。それに対しての明快な答えを持ち合わせていないが、この曲は断然、新しいものは面白いと思わせてくれる。なにかが起きる、それはきっと素晴らしい。
「Lonely Woman」オーネット・コールマンこのスライの曲を聞くと、みんな一人一人の笑顔を願わずにはおれない。自分でない他の人が笑顔になることで自分も笑顔になれる、このひたすらGが続く、ものすごくシンプルな曲は本当に心強い。この後、Slyは決して幸せな人生を送ったわけではないが、この曲はずっと聞いた人を幸せにし続けている。しかし、1コードで、これだけ豊かなメロディの曲をつくってしまうSlyは本当に天才としかいいようがない。
「Everyday People」スライ&ザ・ファミリー・ストーン最後に僕の曲を。いろんな不安な時代だけど、僕らは大丈夫。そんな気持ちになってもらえたらうれしい。おこがましいけど。
Jody 作詞作曲:金子茶琳
Jody, something wrong is coming
Jody, something strong is coming
Jody, something long is coming
Jody, are we alright?
Jody, something like priest is coming
Jody, something like thief is coming
Jody, something swift is coming
Jody, are we alright?
We are people in power, and we can go them forward
Yes we can include them in light
Jody, everything gonna be alright
Jody, something unclear is coming
Jody, something like tear is coming
Jody, something from rear is coming
Jody, are we alright?
Jody, something like trend is coming
Jody, something like friend is coming
Jody, something like end is coming
Jody, are we alright?
We are people in power, and we can go them forward
Yes we can include them in light
Jody, everything gonna be alright
こちらもオススメ
音楽好きのつぶやきVol.24 OBI - トゥーツ・シールマンス
桜だなあ、新緑だなあ、紫陽花だなあと思っていたら、気がついたら、何時からでもビールを飲まざる得ないそんな気温に包まれるようになってしまいました。暑いのは大好きなのですが、年を追うごとにしんどさが増して、でも、エアコンに浸っているとそれはそれで体調が崩すという悪循環に陥りそうなので、ビールを扇風機とこの音楽で我慢しようかと思います。まずは、どうしてか、この最初のテーマを聞いた瞬間から、背筋がピンと伸びて、暑さを忘れてしまうんですよね。なんでだろう。 アルバム全体を通して、シャキッとします。このアルバムハ ...
音楽好きのつぶやきVol.4 Everything about it is a love song - ポール・サイモン
私が好きな生きているミュージシャンは殆ど60歳以上だ。(殆どはこの世にいない。)若くにして亡くなったミュージシャンは若いままでかっこいいが、年を取ったミュージシャンはほぼみんなダンディになる。数年前、Bob Dylanのライブハウスツアーのコンサートに行った。ギターは一度も弾かず、マイクを持って、時々あまりうまいとは言えないキーボードを弾きながら歌っていたのにもびっくりしたが、もっとびっくりしたのは、新作だった「Tempest」からの曲がメインで、いわゆるよく知られた曲は殆どやらなかったこと。「俺の新作を ...
音楽好きのつぶやきVol.6 Rudolph the Red-Nosed Reindeer - クリスタルズ
クリスマスにはクリスマスソングが必要だ。とろけるようなロマンチックなクリスマスソングがかかっていない車には恋人と乗るの粋じゃない。とびきりハッピーなクリスマスソングがかからないクリスマス・パーティーなんてクリスマスパーティーとは言えない。みんなが知ってるクリスマスソングがかかってるからクリスマスプレゼントを買いたくなる。クリスマスソングは実に実用的な音楽だ。クリスマスを彩るためだけに存在する。僕にとってクリスマスの時期はたいていこの“A Christmas Gift For You”をかけていれば事足りる ...
音楽好きのつぶやきVol.10 That’s how strong my love is - オーティス・レディング
ブラジル音楽に興味を持ったときくらいからか、膨大な音楽の海を前にして途方に暮れるようになった。現代の新しい音楽との出会いを探す暇がない。。。ただ年取っただけかもしれない。まあ、100年前の音楽でも初めて聴くときは自分にとっては新しい音楽だから、別に新曲を追い求める必要ないとも言える。村上春樹さんの「ノルウェーの森」に50年以上前に書かれた小説しか読まないという先輩が出てきた気がする。わからなくもないが、やっぱり新しい音楽との出会いは格別にワクワクするし、ピーター・バラカンさんのラジオは毎週聞いている。と、 ...
音楽好きのつぶやきVol.7 Africa Unite - ボブ・マーリー
何かと不安の多い、不穏な時代が訪れる予感が渦巻いている。気候変動、民主主義の危機、資本主義による息苦しさ、どんどん長くなる人生、どんどん肥大化する夢。私たちは大きな問題に直面しているようだ。そんな時に音楽はどんな意味が持てるのだろうか。振り返ってみれば、僕もたくさん不安と対峙してきた。その度にいろんな曲が僕を前に向かせてくれた。年の終わりにそんな曲を今回は紹介したい。 まずはBob Marleyだ。Bobの声はいつだって愛に満ちている。怒りから溢れでた曲を歌っているときにも声には愛が満ち満ちて、にじみでて ...
音楽好きのつぶやきVol.15 And It Stoned Me - ヴァン・モリソン
音楽と深く関わる映画が最近よく上映される。音楽に関わる映画はやっぱり映画館で大ボリュームでじゃないと絶対にダメだ。スマホでベッドに入りながら見ても全く面白くない。今回はそんな映画館で聞くべき映画を紹介したい。 まずはこの感動的な映画を。音楽だけで鳥肌がたって、自然と涙が出てくることは滅多にないけど、映画館でこの歌に包まれた時、涙が溢れ出た。この歌声に説明はいらない。この世で一番感動的であると同時に、この世のものとは思えない。そんな歌声です。 Apple Muisc Amazon https://amz ...