オルタナティブということではないんだけど、その時代のメインの音とパラレルにちょっとずれている音楽のほうが時代のど真ん中の音楽より好きだったりする。多分、僕が天邪鬼だからだ。今回は3大〇〇から漏れちゃってるけど、「俺的には1番」という音楽を紹介したい。
3大UKロックバンド(The Beatles, The Rolling Stones, The Who)
ビートルズマニアやストーンズファン、フーの信望者には結構出会うが、キンクスフリークに会うことは滅多にない。でも、僕はThe Kinksが大好きだ。初期のハードでモッズなKinksから、ひねくれてちょっとずれていくKinksから、わけわからないコンセプトアルバムをつくりはじめた頃から、最後に、もう1回、ロックンロールに戻る頃まで、全部大好きだ。Ray Davisがつくるシンプルだけど豊かなメロディとななめ30度くらいに進んでいく曲がたまらなく好きだ。そして、僕にとってRay Davisこそがイギリス人だ。Kinksが他のバンドとは違うあらぬ方向に進み始めた最初の一歩ともいえるこの曲から始めましょう。
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しかし、“Save me, save me, save me from this squeeze I gotta big fat mama trying to break me”なんて歌詞は一体どうしたら書けるんだ?
3大ロンドンパンク(Sex Pistols, The Clash, The Damned)
Pistolsは自分たちよりも前のUKロックを否定るするところから始まっているけど、The Jam はモッズ直系だ。Paul Weller は懐古主義者とまで言われていた覚えがある。服装も全然違った。頭に花を飾ったフラワーチルドレンに向かってグリーンのスーツで熱唱したモンタレーのOtis Redding みたいなずれ方だ。とりあえず、服は破れていない。でも、僕が一番かっこいいと思ったのはスーツ姿でものすごくエッジのきいたギターを弾きながら必死に歌うPaulだ。粗削りだけど、豊かなメロディとかっこいいギター、それだけあればロックンロールは出来上がりだ。今回はパンクでなく、モッズやモータウンの影響が色濃く出始めた感じのこの曲を。
「Down In The Tube Station At Midnight」ザ・ジャムKinksはパンクに刺激されたのか、コンセプトアルバムからシンプルなロックに戻っていって、どんなパンクバンドにも負けない導火線に火が付いた火薬のようなライブアルバム「One for the road」を出しているが、これも必聴版だ。The Jamもカバーしてるけど、このKinksのライブでのやけくそなパフォーマンスはThe Jamよりもずっとパンクだ。
「David Watts」キンクス3大女性ジャズボーカル(Billie Holiday、Ella Fitzgerald、Sarah Vaughan)
CDの棚を見てみると圧倒的に男性が歌うものが多い。別に意識している訳ではないのだけど。でも、ジャズの歌物に関しては圧倒的に女性のほうが多い。3大と呼ばれる3人とも大好きだ。それぞれ聞きたいと思う時の心の状況が違うから面白い。正直に言うと、Sarahを聞くことは余りない。僕的にはSarahよりもCarmen McRae のほうが断然多く聞いている。低くて貫録のある声からは他の3人よりもブルーズを感じる。タバコの煙が立ちのぼってきそうな歌だ。初期よりも70年代の声と歌い方が特に心に染み入る。ベースと歌だけで始まる、何度聞いても惚れ惚れするこの曲を。Joe Pass のギターが入ってくる瞬間はまさにジャズそのものです!
「Satin Doll」カーメン・マクレエこの3大〇〇シリーズはもう少しできそうなので、また、折を見て、書いてみようと思う。プログレシブロックとか3大ギタリストとか、3大KINGとか、誰が出てくるのかはまたのお楽しみに。
最後に僕の曲ですが、3大〇〇とは全く関係ないんですが、Kinksの代表曲のタイトルが出てくる曲を。さて、どの曲がでてくるでしょうか。
Love is edge of 作詞作曲:金子茶琳
Full moon tonight
None of stars in sky
My heat has gone
I’m purely alone
I’m drinking craft beer
All I wait is you my dear
With me Nothing comes along
I’m purely alone
Right now
You stay in only photo slide
Tell me how
To make it through tonight
Oh baby, Love is the edge of gladness
Oh baby, Love is the edge of darkness
Oh baby, Love is every being
Dear my baby, you are everything
In the dark I wear shades
I got no chance to raise
My heat has gone
I’m purely alone
Now left few
In my head sunset of Waterloo
Vibration of my phone
Now I was reborn
I’m on fire
My heart starts to melt
I’m not here
I am back to a man you held
Oh baby, Love is the edge of gladness
Oh baby, Love is the edge of darkness
Oh baby, Love is every being
Dear my baby, you are everything
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