今回は声に注目して曲を選曲したいと思う。ジャズも大好きなので声が入ってない音楽もよく聞くけれど、やっぱり「歌」が大好きだ。ジャズの中でも一番好きなのはトランペットなんだけど、それはやっぱり一番、人の声に近いからかなあと思う。声に注目してと言いながら、最初はまるで歌っているようなClifford Brownのトランペットから。
「Once In A While」Art Blakey Quintetさて次からは人間の本当の声に注目します。この人のどこまで高く突き抜けていく声はやっぱり格別だ。歌を聞いていると、まるで彼の声の翼に乗って空高く舞い上がる。病気になってかつての輝きはなくなってしまったかもしれないが、それはそれで美しい歌を今でも聞かせてくれるのはうれしい。
「Oh Sherrie」スティーヴ・ペリー次もロックからDon Henleyを。この人の声にはあまり感情を感じない。初期のEaglesの曲は基本的にカリフォルニアの青い空を感じさせる曲が多いが、Donが歌う歌は少し感じが違う。青い海と青い空の裏側にある砂漠の暗い夜をどこか感じさせる。音楽、特にロックはほとぼしる感情の発露ともいえるので、彼の感情を感じさせない歌声は異質な気がする。こんな感じを受けるのは僕だけかもしれないが。その心が大げさに表に現れてきていない彼の声がものすごくよくマッチしている大好きなこの歌を。
「Last Resort」イーグルス次はイングランドから。この人も歌うために生まれてきたような人だと思う。どこかアイルランドを感じさせる。僕が好きな典型的な声だ。アコースティックな音が基本なんだけど、打ち込みなどうまく使っていて、古いけど古いだけじゃない感じもある。あまり日本では聞かれないけど、何度聞いてもいい声だ!
「The One I Love」デヴィッド・グレイ次はブルーズから。B.B. Kingも素晴らしいけど、彼の場合は歌い方の部分が大きい気がする。僕が声が好きなのはRobert Johnsonだ。ギターの素晴らしさはよく言われるけど、僕は声がたまらく好きだ。中学生だった僕にとっては恐る恐る聞く音楽で、夜に一人では聞きたくない声だった。悪魔をひきつれたRobert Johnsonが窓から顔を出しそうだ。
「Come On In My Kitchen」ロバート・ジョンソン最後にもう一人、とんでもない声を。ドキュメンタリーを見ていたら、大声を張り上げて、畑から猿を追い払っていたとのこと。実際に映像でやってみせるのだが、地の底から湧き出て、平原を突き抜けるすんごい声だった。誰かと言えば、Salif Keitaです。この平原を駆け巡るグルーブにのったSalifの声は問答無用だ。何も考える必要はない。ただ身を委ねればよい。
「MADAN」サリフ・ケイタさて最後はいつも通り私の歌を。僕の声はちょっとユニークかもしれないが、特にいい声ではないのですが、僕がつくった歌をロンドンにいるThePeckham Poetが歌ってくれたこの歌を。彼の声は力強くてとってもよいです。
The place I’ll reach is my goal ThePeckham Poet
一応、私の歌でもどうぞ。
The place I’ll reach is my goal 作詞作曲:金子茶琳
Butterfly, Butterfly
Do you know where you wanna go
Oh Lord, I am blind, but you can show the road
Blowin’ wind, Blowin’ wind
Do you know where you wanna go
Oh Lord, I am blind, but you can show the road
I am always lost, but with trust I go
Oh Lord, the place I’ll reach is my goal
Little girl, little boy
Do you know where you wanna go
Oh Lord, I am blind, but you can show the road
辿り着く場所が私のゴール
蝶よ 蝶よ
どこに行きたいかわかっているのか
主よ 私は盲目ですが あなたは道を示すことができる
吹く風よ 吹く風よ
どこに行きたいかわかっているのか
主よ 私は盲目ですが あなたは道を示すことができる
いつも迷うが信じて行く
主よ たどり着く場所が私のゴールです。
少女よ 少年よ
どこに行きたいかわかっているのか
主よ 私は盲目ですが あなたは道を示すことができる
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