fbpx

KANEKO Chalin 音楽好きのつぶやき

音楽好きのつぶやきVol.16 MADAN - サリフ・ケイタ

音楽好きのつぶやきVol.16 Salif Keita - MADAN
KANEKO Chalin
KANEKO Chalin
My Favorite CD

 今回は声に注目して曲を選曲したいと思う。ジャズも大好きなので声が入ってない音楽もよく聞くけれど、やっぱり「歌」が大好きだ。ジャズの中でも一番好きなのはトランペットなんだけど、それはやっぱり一番、人の声に近いからかなあと思う。声に注目してと言いながら、最初はまるで歌っているようなClifford Brownのトランペットから。

「Once In A While」Art Blakey Quintet

 さて次からは人間の本当の声に注目します。この人のどこまで高く突き抜けていく声はやっぱり格別だ。歌を聞いていると、まるで彼の声の翼に乗って空高く舞い上がる。病気になってかつての輝きはなくなってしまったかもしれないが、それはそれで美しい歌を今でも聞かせてくれるのはうれしい。

「Oh Sherrie」スティーヴ・ペリー

次もロックからDon Henleyを。この人の声にはあまり感情を感じない。初期のEaglesの曲は基本的にカリフォルニアの青い空を感じさせる曲が多いが、Donが歌う歌は少し感じが違う。青い海と青い空の裏側にある砂漠の暗い夜をどこか感じさせる。音楽、特にロックはほとぼしる感情の発露ともいえるので、彼の感情を感じさせない歌声は異質な気がする。こんな感じを受けるのは僕だけかもしれないが。その心が大げさに表に現れてきていない彼の声がものすごくよくマッチしている大好きなこの歌を。

「Last Resort」イーグルス

 次はイングランドから。この人も歌うために生まれてきたような人だと思う。どこかアイルランドを感じさせる。僕が好きな典型的な声だ。アコースティックな音が基本なんだけど、打ち込みなどうまく使っていて、古いけど古いだけじゃない感じもある。あまり日本では聞かれないけど、何度聞いてもいい声だ!

「The One I Love」デヴィッド・グレイ

 次はブルーズから。B.B. Kingも素晴らしいけど、彼の場合は歌い方の部分が大きい気がする。僕が声が好きなのはRobert Johnsonだ。ギターの素晴らしさはよく言われるけど、僕は声がたまらく好きだ。中学生だった僕にとっては恐る恐る聞く音楽で、夜に一人では聞きたくない声だった。悪魔をひきつれたRobert Johnsonが窓から顔を出しそうだ。

「Come On In My Kitchen」ロバート・ジョンソン

 最後にもう一人、とんでもない声を。ドキュメンタリーを見ていたら、大声を張り上げて、畑から猿を追い払っていたとのこと。実際に映像でやってみせるのだが、地の底から湧き出て、平原を突き抜けるすんごい声だった。誰かと言えば、Salif Keitaです。この平原を駆け巡るグルーブにのったSalifの声は問答無用だ。何も考える必要はない。ただ身を委ねればよい。

「MADAN」サリフ・ケイタ

 さて最後はいつも通り私の歌を。僕の声はちょっとユニークかもしれないが、特にいい声ではないのですが、僕がつくった歌をロンドンにいるThePeckham Poetが歌ってくれたこの歌を。彼の声は力強くてとってもよいです。

KANEKO Chalin
KANEKO Chalin
KANEKOの本日の一曲

The place I’ll reach is my goal ThePeckham Poet

一応、私の歌でもどうぞ。

The place I’ll reach is my goal  作詞作曲:金子茶琳

Butterfly, Butterfly
Do you know where you wanna go
Oh Lord, I am blind, but you can show the road

Blowin’ wind, Blowin’ wind
Do you know where you wanna go
Oh Lord, I am blind, but you can show the road

I am always lost, but with trust I go
Oh Lord, the place I’ll reach is my goal

Little girl, little boy
Do you know where you wanna go
Oh Lord, I am blind, but you can show the road

辿り着く場所が私のゴール

蝶よ 蝶よ
どこに行きたいかわかっているのか
主よ 私は盲目ですが あなたは道を示すことができる

吹く風よ 吹く風よ
どこに行きたいかわかっているのか
主よ 私は盲目ですが あなたは道を示すことができる

いつも迷うが信じて行く
主よ たどり着く場所が私のゴールです。

少女よ 少年よ
どこに行きたいかわかっているのか
主よ 私は盲目ですが あなたは道を示すことができる

こちらもオススメ

音楽好きのつぶやきVol.2 喜納昌吉&チャンプルーズ - すべての人の心に花を
音楽好きのつぶやきVol.2 すべての人の心に花を - 喜納昌吉&チャンプルーズ

大学生の頃、一人で沖縄を旅したことがある。小浜島という小さな島に2週間くらい滞在した。大きなリゾートホテルがある島なのだが、まあ、大学生男子の一人旅で泊まるわけもなく、小さな民宿に泊まっていた。1日目の晩ごはんを食べ終わると、宿の若い主人が「もう少し食堂にいられる?」とニコニコ顔で言ってきた。まあすることもないのでぼーっとしていると、次から次へと右手に三線、左手に泡盛を持ったおっちゃん、おばちゃんが集まってくる。始まったのは、そう、いつ終わるともしれぬ呑めよ、歌えよだ。なれない泡盛のせいなのか、音楽のせい ...

音楽好きのつぶやきVol.10 Otis Redding - That’s how strong my love is
音楽好きのつぶやきVol.10 That’s how strong my love is - オーティス・レディング

ブラジル音楽に興味を持ったときくらいからか、膨大な音楽の海を前にして途方に暮れるようになった。現代の新しい音楽との出会いを探す暇がない。。。ただ年取っただけかもしれない。まあ、100年前の音楽でも初めて聴くときは自分にとっては新しい音楽だから、別に新曲を追い求める必要ないとも言える。村上春樹さんの「ノルウェーの森」に50年以上前に書かれた小説しか読まないという先輩が出てきた気がする。わからなくもないが、やっぱり新しい音楽との出会いは格別にワクワクするし、ピーター・バラカンさんのラジオは毎週聞いている。と、 ...

Piano Man - ビリー・ジョエル
音楽好きのつぶやきVol.22  Piano Man - ビリー・ジョエル

 ビリー・ジョエルの1990年のニューヨーク・ヤンキー・スタジアムでのライブ映像(LIVE AT YANKEE STADIUM)を映画館で見た。最高。録音音源もいいけど、ライブがいい。ビリーは根っからのエンターテイナーだ。とにかく、来てくれた人を愉しませたい。バンド全体がそんな感じ。もちろん、曲がいい。ヒット曲のオンパレードなので悪いわけがない。もう何十度目かのビリーのマイ・ブームがやってきたので、今回はビリーの曲を紹介したいと思う。まずは、僕が中学生の頃、兄貴の部屋から借りてきたこのアルバムから。  こ ...

音楽好きのつぶやきVol.11 The Kinks - Sunny Afternoon
音楽好きのつぶやきVol.11 Sunny Afternoon - キンクス

オルタナティブということではないんだけど、その時代のメインの音とパラレルにちょっとずれている音楽のほうが時代のど真ん中の音楽より好きだったりする。多分、僕が天邪鬼だからだ。今回は3大〇〇から漏れちゃってるけど、「俺的には1番」という音楽を紹介したい。 3大UKロックバンド(The Beatles, The Rolling Stones, The Who)    ビートルズマニアやストーンズファン、フーの信望者には結構出会うが、キンクスフリークに会うことは滅多にない。でも、僕はThe Kinksが大好きだ。 ...

音楽好きのつぶやきVol.9 Thelonious Monk - Jackie-ing
音楽好きのつぶやきVol.9 Jackie-ing - セロニアス・モンク

Thelonious Monkの前にも後にもThelonious Monkの音は鳴らない。彼の音楽はJazzだとかBe-bopだとかではなくThelonious Monkだ。 たいていの巨人はたくさんのフォロワーを生み出す。だが、どことも陸続きでない、離れ小島のような巨人もいる。その音楽はものすごく多くの人を、そして、ミュージシャンを虜にするのに、それに続く人がいない。というか、続く方法がわからない、もしくは、続けることに意味が見いだせない、そんな感じなのだろうか。 Thelonious Monkはまさに ...

音楽好きのつぶやきVol.13 Bob Dylan - Blowin’ in the wind
音楽好きのつぶやきVol.13 Blowin’ in the wind - ボブ・ディラン

 心が張り裂けそうだ。いくら考えても子ども達が爆弾から逃げ回らなければならない理由が思い浮かばない。状況は悪くなるばかりだ。人間は愚かだ。そんなことはわかっている。でも、逃げ回る子ども達を見て何も感じない人がいることを僕は理解できない。絶対的に正しいことなんかないのだろうし、僕は僕の価値観に縛られてたくさんの誤ったことをするだろうけど、逃げ回る子ども達を見て心が痛むのは理屈でも価値観でもなく直感だ。「ロシアがウクライナを攻撃しているわけではない」と話す時、彼らの心は少しも痛まないのだろうか。  音楽の話し ...

An Usual Miracle - KANEKO Chalin

PR

-KANEKO Chalin 音楽好きのつぶやき
-,